2021年2月 7日

今週のお姉ちゃんチェック

家で無能と言われ続けた俺ですが、世界的には超有能だったようです』(著・kimimaro/イラスト・もきゅ/GA文庫)

家で無能と言われ続けた俺ですが、世界的には超有能だったようです

「とにかく、俺はこの家を出るから。もう決めたんだ」 厳しい姉たちから離れ辺境の街で冒険者となったノア。新米冒険者のはずが、強力なモンスターを討伐し、珍しい魔法を駆使して先輩たちの度肝を抜いていった。 それもそのはず、ノアを育てた姉たちは、各分野で世界最強の五人衆。姉たちにとっては無能な弟でも、そのポテンシャルは桁違いだった。 真の実力を評価され新生活が始まるが、行き過ぎた愛情から弟を連れ戻そうとする姉の追っ手も――! 無能なはずが実は規格外な、新米冒険者の活躍が始まる!

タイトルだけでは姉ノベルと判断できない、しかし中身を見ると...これはガチ姉ノベルですね(タレコミ多謝)。
強すぎる姉達に鍛え上げられ、無自覚で強い冒険者になっていた弟が主人公の話。
小説家になろうの方で原作も読めますが、お姉ちゃん達が過保護系ですね。素晴らしい。
あ、そちらの方の作品紹介が姉目当ての人には興味をそそられるかも。

俺には五人の姉がいる。一人は信仰を集める聖女、一人は一騎当千の女騎士、一人は真理を求める賢者、一人は人々の魂震わす芸術家、一人は国をも動かす大商人。才知に優れ美貌にも恵まれた彼女たちは、誰からも愛される存在だったのだが――俺にだけ見せるその本性は最悪だった。無能な弟として、毎日のように姉たちから罵詈雑言の嵐を受け続けてきた俺。だがある日、とうとう我慢の限界を迎えてしまう。

「とにかく、俺はこの家を出るから。もう決めたんだ」

こうして家を出た俺は、辺境の都市で冒険者となった。こうして始めた新生活で気づく。あれ、俺ってもしかして超有能......!? 実力を評価され、どんどん出世を重ねていく俺。無能と呼ばれ続けた男の逆転劇が、いま始まった!

弟に対する罵詈雑言というのも、厳しく育てたいことの裏返しであって、弟が家出して冒険者になろうとしたときの慌てふためきはその表れ。
姉たち以外の女を弟に近づけさせたくないような下りもあったりして、独占欲も垣間見えます。
姉ノベルとしてはかなり我々好みの一冊ではないかと思います!