2006年10月12日

過剰愛的姉マンガ『アットホーム・ロマンス』(風華チルヲ/まんがタイムきららcarat)

ええと,そもそものきっかけは何だったかな。

ああ,夏コミで着たあの衣装を持っていた悪友宅に押しかけた時に読んだきららcaratだ。



『アットホーム・ロマンス』(風華チルヲ/まんがタイムきららcarat連載)



元プロレスラーの父,家族思いの母,そして姉の暁子姉ちゃんと弟の竜太朗からなる一家が主人公。

まず,竜太朗が目に余るほどのマザコン。病的にマザコン。全ママ連も一目置くであろうマザコン。
しかし,彼の大好きな母さんは,落ちぶれた父とマザコンの息子に見切りを付け(本心では立ち直ってくれることを期待して)家を出てしまう(しかし陰から見守っている)。

後に残されたのは,愛する妻に出て行かれた父と,愛するママに出て行かれた息子。

………そして,超ブラコンの暁子姉!

この暁子お姉ちゃんこそが,全姉連観点的『アットホーム・ロマンス』の真髄。


一見,感情をあまり表さない,クールな無表情系の姉。
だが,心の中は弟一筋の過保護型ブラコン姉
弟を想うが故の暴走っぷりが本作の見所なのであります。
「弟が夢でうなされている→添い寝してあげよう。裸で。」といったように。
(暁子姉ちゃんは「家族相手なら裸は恥ずかしくない」感覚の持ち主であり,「弟とは姉のおっぱいが好きな生き物である」ことを理解しているのです。きっと。)


弟は弟で救いようのないマザコンなので,姉の想いには応えられないのですが,マザコン×ブラコンの噛み合わなさがオチになったり,弟に想いが届かないもどかしさが姉の暴走に拍車をかけたりと,その辺は良い方向に作用。


もともとは過剰な家族愛を軸にした4コマだと思われるのに,我ら姉派にはもはや「大好きな弟のために暴走する姉観察マンガ」としか映らないこの作品。
単行本で一冊にまとまったら大々的にプッシュしようと思っていた矢先,心優しき友人が4回分切り抜いて保存したものを小弟に贈って下さり,もう居ても立ってもいられなくなった次第。
暁子姉ちゃんだけのために買っても良いとさえ思えるきららキャラットなのでした。


作者・風華チルヲ先生ホームページ「人工楽園」